口腔外科について
口腔外科とは
口腔外科は、虫歯や歯周病の治療を除く、口内やその周囲の疾患を対象とする外科処置を行う診療科です。顎関節症、親知らずの抜歯(埋伏などの難しいケースの抜歯も含む)などを行っています。
対象となる主な
疾患・治療について
顎関節症(がくかんせつしょう)
顎の関節周りが何らかの原因で、カクカク音が鳴る、痛みや口が開かないなどの機能低下が起きることを言います。肩こり・頭痛・難聴・めまい・食欲不振などの症状が出てくる場合もあり、生活に支障をきたす場合があります。
生活習慣病的な部分が大きいため、歯ぎしりや偏咀嚼などの悪習癖を取り除くといった、患者さま自身が行うセルフケアが治療の中心となります。その他には薬物療法、原因となる噛み合せの矯正、関節腔内を洗浄、内視鏡下での外科的手術などの方法によって治療を行うこともあります。
歯ぎしり
歯ぎしり(ブラキシズム)は、歯をすり合わせたり強く噛みしめたりする行為です。自覚の無い方も多いかもしれませんが、睡眠時など無意識に歯ぎしりをしている方も多いです。
一般的な治療法は、スプリント(マウスピース)を装着し、歯ぎしりの負担を軽減させます。歯ぎしりの原因はストレスである可能性が高いためストレスを軽減することが最も重要です。
歯列接触癖(TCH)
歯列接触癖(TCH)とは、上下の歯を接触させてしまう癖です。
TCHがあると顎関節に負担がかかるだけでなく、歯や歯周組織にも負担がかかり、知覚過敏や詰め物、被せ物の破損、歯周病の悪化などのトラブルを引き起こす原因になります。
親知らずの抜歯
一般的に17~30歳頃に生えてくる前歯から数えて8番目の歯のことをいいます。
永久歯の中で一番最後に生えてくるためスペースがなく、横や斜めに傾いたり、骨の中に埋まったまま生えてこない場合があります。このような親知らずは腫れたり隣の歯まで虫歯になることが多く、トラブルの原因になりがちですので、抜歯をおすすめする場合があります。
自家歯牙移植
自家歯牙移植は、虫歯等の理由で抜歯が必要になった場合に健康な親知らずや位置の異常などにより使用されないご自身の歯をその部位に移植する方法です。
歯を失ってしまう際の治療の選択肢としてはブリッジ、インプラントが挙げられますが、自家歯牙移植も考えていただきたい治療方法であります。
インプラント
インプラント治療とは、歯が失われてしまった部分に人工の歯を埋入する治療のことです。人工の歯根を顎の骨の中に埋め込み、その上に人工の歯を固定します。入れ歯やブリッジと異なり、隣の歯を削って負担をかけることもありませんし、自分の歯と同じような感覚で噛むことができるようになります。
また、総入れ歯が不安定で動いてしまう方は、インプラントによって入れ歯を固定する方法も有効です。